脱サラして起業する人が少ないのは会計の数字に弱いから
いつも不思議に思っているけど、なぜ日本は起業する人が少ないのか?
日本人が極端に会計が苦手としていることに関係があるかも知れない。
独立起業を望んでいる人は多い
多くのサラリーマンは、できれば会社をやめたいと思っている。
- 勤め人に向いてないと気づいた
- 会社がブラック企業だった
- 会社の人間関係に疲れた
こういった消極的な理由が多いだろうけど、中には以下のような人もいる。
- できれば起業して一旗あげる野心がある
- 儲かりそうな起業アイディアがある
ネットの普及もあって、起業にかかるコストはどんどん減っている。ネットビジネスをやらないにしても、集客や営業でネットを使えば、低コストのビジネスが可能だ。
起業したい人も多いし、起業する環境も整っているのに、日本では起業に踏み切れない人が多い。
会計にたいする苦手意識
脱サラする人が日本で少ないのは、会計・経理・税務に苦手意識があるからではないだろうか。
実際、起業した時にまず心配になるのは、自分で経理ができるかということ。すべて税理士に依頼したら、コストがかかってしょうがないので、ある程度は自分でやる必要がある。
もっとも、会計ソフトがあれば、さほど苦も無く経理から確定申告まで可能だ。最近はクラウド会計が出てきて、複式簿記の知識さえ不要になった。
→ 複式簿記が不要のクラウド式会計ソフト | 起業しても経理の心配なし
このサイトでは日本の主要なクラウド会計をトータルで比較している。利用者の感想もあるので参考になる。
日本のサラリーマンは年末調整制度によって会計と無縁になった
いくら会計ソフトがあるから楽だといっても、会計にたいする苦手意識は簡単には払しょくされない。
おそらく、まっとうな会社員なのに会計の数字を苦手としている人は、先進国の中で日本がダントツに多いのではないか。
理由はいうまでもなく、年末調整にある。税務をすべて会社に丸投げしているから、サラリーマンや公務員は確定申告が不要となっている。これでは会計の数字に強くなるきっかけがない。
他の国では、自分自身でやっていること。たとえば米国では、フルタイムで働いて相応の給料をもらっていれば、それなりに複雑な税務処理を誰もがこなす。
日本のサラリーマンはその経験がないから、起業して、自分で帳簿を付けて、確定申告するイメージがまったく持てないのだ。
これでは起業の敷居が高くなるのも無理はない。
年末調整はそれなりに合理的な制度だけど、「楽をしているから鍛えられない」という悪い見本でもある。